2005年に出た「Thoughtless Acts?: Observations on Intuitive Design」はとても興味深い本です。日常生活の中で人々が考えなし(thoughtless)に行っている行為を収めた写真が多数収められていて、デザイナーの視点での観察を追体験できます。多くの人にすすめた他、学生向けのワークショップの題材としても何度か使いましたが、エディトリアルも含めてとてもいい感じでまとまっている良書だと思います。その本の日本語版が出ると聞いて、正直なところ「英語版で十分なのでは?」と思いました。。また、帯などで翻訳者の森さんの名前がかなり強調されているのもちょっと違うのではないか、とも思いました。しかし、序文を読んでこの日本語版が企画された理由が納得できました
ただし、デザイナを目指すような人ならば、既に原書を手にしているものと思うし、日本語で読む多くの人は、特にデザイナになりたいわけでなく、もっとリラックスして「ものの見方」を楽しみたい、「思考の履歴」に触れたい、という読者だろうと考え、日本語版には写真のページに解説を併記した。逆にいえば、そのような楽しみ方にも耐える内容である、と感じたからだ。
こうした意図で企画されたということであればとても納得できます。Amazon.co.jpでも簡単に購入できるとはいえ英語版というのはまだまだ敷居が高いですし、購入しやすい価格で販売さることで多くの人に読まれるチャンスにもつながります。写真の一部はウェブサイトでも確認できますので、これらの写真を見て興味を持った方には是非購入してみることをおすすめします。そして、日本語版を購入してさらに興味を持った方には英語版もおすすめします(コンパクトですし)。
ジェーン・フルトン・スーリ IDEO
太田出版
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