なかなか的確な訳語のないユーザー・エクスペリエンス(user experience)の訳語として「おもてなし」を提唱している中島さん(ブログ:Life is beautiful)の本、「おもてなしの経営学」を読んでみました。
おもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由 (アスキー新書 55)posted with amazlet on 08.03.12中島 聡
アスキー (2008/03/10)
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全体は3部構成で、第1部はiPodやiPhoneといった最近のAppleのプロダクトが成功した理由などを「おもてなし」をキーワードに説明し、第2部は月刊アスキーに連載していたコラムの再録、第3部は西村博之・古川享・梅田望夫といった面々との対談という構成です。iPodやiPhoneの成功を受けてAppleについて書かれた本が最近かなり増えていることもあり、これもそうした本の1つなのかなぁ…と思いつつ読んでみました。しかし、Microsoftが最も輝いていた時代である1990年代後半にMicrosoft社のエンジニアとして活躍した中島さんの視点はとても興味深く、古川氏との対談も含めてWindowsの裏側に関して初めて知る話も多く含まれていて、とても楽しく読めました。
関連したテーマの本としては同じアスキー新書で大谷和利氏の「iPodをつくった男 スティーブ・ジョブズの現場介入型ビジネス (アスキー新書 048) (アスキー新書 48)」がありますが、これはかなり内容が薄くてがっかり感が否めませんでした。しかし、こちらの「おもてなしの経営学」は幅広くおすすめできると思います。Appleサイドだけに立ってジョブズの素晴らしさをいくら力説されても「ジョブズはジョブズだよね」で終わってしまうのですが、かつてライバル会社に勤務していたエンジニアの視点(だけではなく経営者の視点もバランスよく含まれているのですが)からのさまざまな指摘は深みがあって面白いです。

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