Link: BNN Books: Built with Processing —デザイン/アートのためのプログラミング入門.
本書は、日本初のProcessing解説書です。デザイン/アートの現場での作品制作に特化したオープンソースのプログラミング環境である「Processing(プロセッシング)」について、その魅力的な世界を紹介するとともに、プログラミングを利用した造形の基礎について解説しています。
アマゾンに注文していたのが届きましたので、本日読んでみました。Processingの書籍が日本語で発売されるのはこれが最初なのですが、デザインやアートの教育現場でプログラミングを教えようとする場合にかなり良さそうな本です。
Processingが開発された背景の紹介、インストール方法、操作方法、基本的なプログラミング…といった説明に始まり、インスタレーション制作の実例、コミュニティへの参加方法まで、単にプログラミング環境の解説にとどまらず、「リテラシーとしてのプログラミング」の実現を目指そうとしているのがよくわかります。
扱っている分野が幅広いため、これ一冊で全てカバー、というわけでは勿論ありませんが、これからプログラミングを勉強しようとする方におすすめできます。ちょっとお値段は高い感じもしますが、しっかりとした装丁で必要な箇所にカラーが使われているため、手に取ってみると納得の価格だと思います。
一番興味をひかれたのは、コミュニティへの参加方法についてきちんと説明している点です。初心者を対象とした本の場合、あくまで1ユーザ(というよりも消費者)と限定して説明してしまう場合が多いと思います。しかし、この本では、英語でのコミュニケーション能力の必要性なども含めて、あえて高いところを目指そうとしているところに強く共感を覚えました。
また、インスタレーション制作の実例紹介のところで、Processingが万能ではないことをきちんと説明しているのもいいなと思いました。Processingが得意とするプロトタイピングで活用し、処理能力が体験に大きな影響を与える作り込の段階になったらCなどの言語で書く、というのは(少なくとも現時点では)現実的な進め方だと思います。Max/MSP/Jitterもそうですが「これでなんでも簡単にできる」と最初に説明してしまうと、複雑なものを作り込んでいった時に「え、これだけしか動かないの?」と萎えてしまうことがよくあります。そうした場合にもさらにさまざまな手法があるということを示しておくというのは重要なことだと思うのです。
去年は、「よし、ちゃんとProcessingを使おう。」と思ったものの、結局Gainer用のサンプルを書く程度にしか使えませんでしたが、ActionScript 3共々がんばって習得せねばと思っているところです。いやほんとに。

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