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Posters 3: May 28, Saturday, 13:30-15:00, FSC ATRIUM
Interfaces
- Shigeru Kobayashi and Masayuki Akamatsu. Spinner: A Simple Approach to Reconfigurable User Interfaces
ということで、やっと出番になりました。予定では13:30-15:00となっていましたが、最終的にはちょっと短縮されて13:30-14:30になりました(最終日はコンサートの開始時間がそれまでの二日間よりも早いため)。実際には、本来の発表時間が終わった後に、それまでデモで発表をしていた人たちが通りがかってそこでまた説明をしたため、ペーパーに少し食い込んで15時ごろまで説明をしていました。
説明を聞きに来てくれたのは、合計で20人程度というところでしょうか?かなり突っ込んでいろいろと質問してくれた人もいましたし、「これだったら○○という学会にも発表したほうがいいんじゃない?」というアドバイスをくれた人もいて、短いながらも有意義な機会だったと思います。
前日までにも、一部の人に動作確認ついでにちょこっとデバイスを見てもらったりしましたが、実際に動く状態で見せるのは今日が初めてでした。前日の夜に最後の動作確認をしましたが、もともと「ちょっとこの辺弱そうだな~」と思っていた部分が少しずつ壊れてきたようです。今回のNIMEで他の人の研究などを見ながらいろいろと改良案を思いつきましたので、日本に戻ったら実際のパフォーマンスでのラフな扱いにも耐えるような改良版を作りたいと思っています。
これがSpinnerのプロトタイプです。ノートPCの液晶ディスプレイの上(実際には画面を保護するためにアクリルパネルが取り付けられています)にある2つのコントローラがSpinnerです。このコントローラは基本的にプッシュスイッチつきのロータリー・エンコーダです。写真の右下に見えているのはPCとコントローラのインタフェースです。このインタフェース・ボードにはMIcrochipのdsPICというマイコンが搭載されていて、コントローラからの情報をPCに送信するようになっています。PC側のGUIはMax/MSPで動作するJavascriptで実装されています。システムとしてはこれだけですので、かなりシンプルなものですし、価格的にもずいぶん安く実現できるようになっています。たまたまコンパイラを所有していたため、dsPICを使用していますが、普通のPICでも十分ですので、USB内蔵のPICなどを利用すれば、材料費は簡単に一万円を切ることができると思います。
このSpinnerを一言で説明すると、「多数の仮想コントローラ(GUI)に少数の物理コントローラをアサインする際の問題をon-the-flyで解決するコントローラ」になります。実際の動作は、次のようになります。
- コントロールしたい仮想コントローラの上に物理コントローラを置く
- 物理コントローラのプッシュスイッチを押す
- 画面上にそれぞれの仮想コントローラを識別できるようなパターンが表示される
- 物理コントローラの底面にあるセンサーでそのパターンを読み取る
- どの仮想コントローラの上に位置しているか検出できたら以後はその仮想コントローラと接続される
説明すると長いですが、実際にはこれらのプロセスが0.3秒くらいの間に終わります。現状のプロトタイプでは、すばやく次々とアサインを切り替えていくような用途にはちょっと厳しいですが、サウンド・デザインなどのプロセスで多数のパラメータを調整するような用途には十分使えます。認識に必要とされる時間に関しては、今後いくつかの方法で改良していきたいと思っています。
PC上のインタフェースの例はこのようになります。この例では8個のコントローラが比較的シンプルに並んでいるだけですが、実際にはどのような配置にすることも(画面上に表示されている限り)可能です。また、タッチパネルなどの特別な仕組みを必要としないため、LCD以外にもCRTやPDPなど、様々な表示装置で利用できるというのが特長です。今回は音楽分野での発表でしたが、音楽系以外でも利用できるため、その他の分野への応用もいろいろと考えられます。
しかしながら、現在のプロトタイプにはまだまだ問題があります。例えば、「Spinnerは直射日光に弱い!」というのがあります。今回、現地にもっていっていろいろ調整しているうちに、光線の具合によってはうまく認識されなくなってしまうことがわかりました。発表当日は、直射日光が当たらない場所で発表するという方法で回避しましたが、根本的にはきちんとした方法で解決しなければならない問題です。
などなど、まだまだ問題はありますが、なんにせよ実際に動くものを世の中に見せることができたという経験は今回貴重でした。今までの仕事では主に担当していたのがソフトウェアであったため、こうしたハードウェアを自分で作るのは初めてでしたが、基板CADでの回路設計からマイコンでのプログラミングまで、本当に間に合うのか不安な毎日でしたが、一度やってしまえば何とかなるものだというのが良くわかりました(笑)。
今後も、引き続きシンプルで実用的なインタフェースを目指して、地道な改良を続けて生きたいと思っています。他の学会にも応募しなたいなぁ…ということはまたまた英語でペーパーを書かなければならないわけですが、数を書かないことには慣れるところまで行かないと思いますので、まずはがんばりたいと思います。
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